ナンナ(というかイナンナ)関連めも


堕天使と、冥界の必要性とナンナに関するネタも包括して背景に使われている部分を推測するのは
かなり大変そう。
現時点でトータルで辻褄合わせたひとっているのかな?

とりあえずナンナっていうか「イナンナ」の資料用に家にある子供向けの神話抜粋紹介本を引っ張り出して
来てメモ作ってみました。


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ナンナ:
シュメール神話では天父神アンと地母神キの間からエンリル(風嵐の神→アンの助け手の地神)が生まれ、
エンリルから月神ナンナル・太陽神ウトゥが生まれる(※月が上位)。ナンナルはナンナとも呼ばれる。

イナンナ:
月神ナンナルから生まれたのが金星神イナンナ(愛と豊穣の女神)



◆イナンナの黄泉下り(メモ)◆

理由ははっきりしない(黄泉にいる夫ドゥルジに会いに行こうとしたのではないかと「推測」される程度らしい)が
ほかの大神達に無断で、天の神としての位や役目を退き、念入りに着飾って(冠・首飾1・首飾2・胸飾・腕輪・
長衣・杖)冥界下りをするイナンナ。
黄泉の女神エレシュキガルは妹の彼女が嫌いで、“冥府の掟だからと言え”と門番ネティに言いつけ7つの
関門を潜らせるたびにイナンナが身につけているものを一つづつ没収していく。
最後の門で衣服も没収されたイナンナは無力となり、勝手に冥府に降りてきたという罪で(※通行許可したのは
姉上。しかも断る理由もないので渋々許可=入ってはいけないという決まりは別にないらしい)エレシュキガル
と七人の地下神により裁判に掛けられて殺され、遺体は宮殿の壁に掛けられて晒される。

地上ではイナンナの小間使いニンシュブルが、主人に頼まれた通り大神たちに彼女を助けてくれるよう頼んで
回るが勝手な行動であるため、エンリルやナンナルにはとりあってもらえない。
エンキ(水と知恵の神)だけは心配して方法を考えてくれる。
エンキは自分の爪の垢から二人の神官をつくり出すと「命の食物」と「命の水」を持たせて送り出す。
エレシュキガルの病を治してお礼に提示されたものの代わりにイナンナの遺体を引き取り、食べ物と水を振りか
ければ復活。
イナンナは地上に帰ろうとするが、地下の神々が「代わりの者を連れてこないと駄目だ」というため代わりを送る
約束をし、引き取り手である精霊ガルラたちを連れて戻る。
地上につくと忠実な小間使いニンシュブルが出迎えて喜ぶが精霊が連れて行こうとしてイナンナに止められ・・
というパターンをあちこちで繰り返していると、クラブの原というところで夫ドゥムジが喪に服す様子もなく綺麗な
服を着て楽しそうにしているのを見つける。(注:ここまでに「引き換えに生き返ってる」とかそういう描写なし)
悲しむ様子すらもない夫の様子に激怒したイナンナはあれを連れて行けと精霊に指し示し、精霊たちに追われた
ドゥムジは太陽神ウトゥに助けを求めて蛇に姿を変えて姉神ゲシュティンアンナの元へ逃げ込むが、見つかって
連れて行かれる。

ドゥムジは結局地下で有力な神となるが、姉神は消えた彼を探して冥府に辿り着き、彼を地上に帰してやりたい姉
は交替で(夏季・冬季)暮らすことにしたとか。




なんというかツッコミどころ満載。

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イシュタル:
アッカド神話で名を変えたイナンナ。月神シンの娘。



◆イシュタルの黄泉下り(メモ)◆

黄泉の女王が姉でありエレシュキガルなのは同様だが、地下界は入ったら出られない暗い世界。
イシュタルは強引に脅し文句を述べて通行許可を求め、エレシュキガルは仕方なく古いしきたりに従う事を条件に通す。
装備が没収されていくくだりは同様。
(冠・耳飾・首飾・胸飾・腰帯・腕輪と足輪・腰布)
エレシュキガルは侍従に言いつけて素裸のイシュタルを捕らえて幽閉し、六十の悪霊に襲わせて全身に病をとりつかせた。

愛と美・豊穣を司る神イシュタルが病になったことで地上の生物が活気を失い、神々は相談の末、知恵神エア(↑でいうエ
ンキ)の計画で従者が送られる。
計略は功を奏し、神々を招いて裁きをやり直した結果、黄泉の女神の持つ命の水でイシュタルを蘇らせ、七つの門を通る
たびに装備をかえしてゆく。




この話でも黄泉下りの理由ははっきりしないようですが、捕捉っぽい部分に「タンムーズ神」が
「若い時の恋人」「ただひとりの兄弟」と書かれているようで、「植物が冬に眠りにつく」ことを表しているのでは・・らしい。
そしてまた、特に連れ戻したとも書かれていない・・なんでやねん。
兄妹婚か姉弟婚でワンセットなんですかね。



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◆ヘブライ神話メモ◆

エデンの園にあったのは生命の樹と知恵の樹
知恵の樹は死の樹説あり(永遠の生命←→寿命)

蛇がなぜ悪者?=脱皮するから永遠の生命の持ち主だと思われていた(羨ましい)

生命の樹はナツメヤシ・葡萄などで描かれる


アダムから八代目の辺り(曖昧)のレメクの息子がノア
ノアとノアの息子夫婦から五十二の種族が派生した

バベルの塔の物語はこの後
巨大な塔都市を建築する集団の組織力を脅威に感じた神が、
人間が自分のいうことをきかなくなるのを恐れて種族ごとの
言語をわけて意思疎通できなくしてしまった、という説

バベルの名は元々はシュメールの「神の門」(神を招く場所)
がバビロニア語訳の「バーブ・イル」になり更に訛ったもの。
聖書の意味付けのヘブライ語のバーラル(ばらばらになる)と
の関連は後付け。
古代都市バビロンから生まれた逸話?




参考:「メソポタミアの神話」筑摩書房・世界の神話5
「ヘブライの神話」筑摩書房・世界の神話4


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冥界篇で、本来の力を取り戻したナンナ(→イナンナ)がノクさんの手助けをするために地上に戻る際の「身代わり」に
フェルさんが「とりあえず自分が残るよ」みたいな話になったらどうしましょう・・(ナビ2名いるのが非常に謎なんだよー。
 まあ実は四天使もナビなんだぜ!とかもありそうだが)


あとなんとなーくだけど、あの武器類が元々ナンナの力(イナンナの装備=神力)が姿を変えたものだったら・・・ともなんとなくおもた。
6つ存在したらだけどネ。
(アーチ(杖)・ベイル(胸飾?)・輪っか(腕or足輪)・一組のやつ(耳飾)・青天使が持ってる頭っぽいやつ(冠)・・でも5つか)

まあ「衣類」にあたる「鎧」は今のところフェルさんの力=羽説が強化中だから違うとは思うけど・・
背中の模様がなあ・・・(フェルさんに関してはナンナ関連の眷属と属性がカブってる点があるとか)。
あと、あの鎧ってさんざん?胸!?っていわれてるから、エルシャダイもイナンナも豊穣神だからなー。



北欧のナンナはとりあえずスルー中。

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思いついただけのおまけ



◆天界TVドラマ予告風◆

あのルシフェルの電話はエア電話だった・・・!
『ああ、君か』
その電話の相手は本当は存在しない。
タイマーコールで鳴らしているだけなのだ。

役目を終えた神の消失。
それを隠すためにメタトロンは神の代行者で
ありつづけようとした

しかし異常に気がついたルシフェルと四大天使により
彼は封じられる

大天使たちは相談の末
時間を操作する能力のあるルシフェルの力で
メタトロン、すなわちエノク書のエノクが
やってこないルートを選択することとなった

そして書記官として招かれる運命を負ったのは
<3番目のエノク>・・・イーノックと呼ばれる若者だった

折しも問いに答えぬ神・・神の消失によって
天界は混乱を始めていた
彼は天上と地上に安定をもたらすことができるだろうか?

「・・さあ、行こう。
今度は楽しい旅になりそうだ」

天界・地上界・・そして冥界を巡る
イーノックの長い試練の旅が今始まる!



*辻褄は気にしないでください*



A:「イーノック」=「メタトロン」=「神?」説
B:「イーノック」は「エノク書のエノク」と違う説
C:「エルシャダイ」は当時の(周辺の影響を得ていた)多神教の性格による“父祖神”の一柱らしい

の3つを混成してあとは強引に穴埋めしてみました(ブン投げ)。



20101117:



生命の実もですが、知恵の実に関しても地域によって色々な説があるようです。
その土地で馴染みのある果実になっているのかなあ。
印度ではバナナがアダムの果実と言われてるらしいですがソレも?

林檎以外には無花果とかも聞きますが、欧州だと(暖かい地方かな?)シトロンだとか。
ノクさんに似合いそうですな。



赤い林檎は豊穣や愛の象徴であり、未熟だったり痛んでいたりすると不幸や不和を招く
イメージらしい。

ちなみに知恵の実には関係ないのですが。
ルシフェルが追放された日が聖ミカエルの日(古い秋分祭)で、その日から黒苺が呪われて
毒があるという言い伝えが信じられていて食べない地方があるそうです。
(参考:「実」秋月さやか+野呂希一さん/青菁社←真ん中の字本当は草冠に青)
秋の美味しそうな食べ物が減るというのは大変そうだけど絵的には妙にカワイイのですが、
なんか八つ当たりっぽいので聖☆兄のルシファーとかなら呪うかなあ?


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