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翌朝。 「・・・・・。」 まぁ、ある意味予想通りだが。 目が覚めて、付近にも隣の寝台にも姿が見えないので 言いつけを守ったかと一瞬思いつつ、はたと床を見下ろすと。 寝台脇には毛布のかたまりがあった。 足先でつついてみると、むにゃ、と不明瞭な音を発してもぞもぞしてから 動きが止まり、むくりと起き上がる。 「・・・・・ サントさん・・?」 「・・・・ お早う、ブルーノ君」 寝起きのせいではない不機嫌な音程に気付いたらしく、アレ?という顔で 固まり、それから思い出したらしく慌てた。 「あ、あぁあああ そのまま寝ちゃった! ごめんなさいぃ」 溜息をついて、眼鏡を取ってそのまま寝台を降りて部屋を出ると、わたわた と追い縋って来て飛び付くようにして背後から抱き留められる。 「ちょ、待って 眠くなったら忘れてしまいましたごめんなさいっTT」 ・・・・・。 無言なのを余計機嫌を損ねたと思ったのか、はっと腕を離して困り切って狼 狽えている気配に、矢張り犬っぽい、と思わず吹き出す。 「・・サントさん?」 「・・・もう怒ってないよ しようがないな、君は」 やれやれ、と溜息をついて向き直ると、ぱあっと笑顔になる。 本物の犬だったら尻尾を振り捲くっているところかもしれない。 「今朝は私が支度するから、とりあえず顔洗ってきなさい」 くしゃくしゃになっている髪も指し示すと、嬉しそうにして素直に行った。 「・・・さて」 窓を眺め遣れば、カーテンの向こうは明るい陽が透けている。 空気の質はまだまだ冬だが。 もう暫くも経てば何時の間にか春の気配を帯びるだろうか。 「今日は紅茶を淹れてみようか」 濃く淹れてたっぷりのミルクを。 そんな平凡で非凡な、冬の日のこと。 ende. |
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蛇足。 自然番組で、綺麗な珊瑚礁の海の波打ち際に細かく砕けていない珊瑚の 枝が沢山あるという光景を観て、クトゥルフの水コワイと合わせたら 何故かこんなことになった。 ホラーなんぞ書けぬ! ということでかなりなんちゃって風味。 サントさんもだがブルーノ君むずい 1頁目の“”は病院って入ります。 あの・・・ は小屋のこと。 2頁目の空白は記述の通りにそれぞれの名前。 (サントさんのほうは ブルーノ君 ) 三作目見るとあっさり同居していたのにびっくりしたんだけど (あれだけわーわー言っていたのにw まぁ実質プロポーズしてるけどなブルーノ君) そういや、サントさんにあれこれ不安定問題があるのを除いても ブルーノもまずいのではないかと思ったので文中ではその辺りを言及。 間取りはよくわからんかったので リビングダイニング +寝室(動画の写真みたいので逆側にもう一台。 壁際に収納棚とかあってサントさんの本が増量されるとかw) +風呂とかトイレとか +物置 くらいのイメージです。 文中は二作目と三作目の間。 ブルーノの人のついったを遡って設定やログメモをざざっと拾ってみた ら、時期的には間が1月→4月想定だそうなので その半分くらい過ぎてる程度のつもり(二月半ば頃? つまり今頃)。 〆のは、ブルーノ君は紅茶党らしいので。 そういえば、バックパッカーということで、時々資金を稼ぎながら 旅しているタイプかと思いきや割と余裕あるのか?と思ったら そこそこのおうちのひとっていう設定が付加されていたらしい。 ナルホド とりあえず色々大変スミマセン;;;(平身低頭) 四作目の完結篇、予告で既に心配になっているけどすごく楽しみにしています。 20150214-15: |
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因みに名称等を記憶してなかったので後で調べてみると 観たのは沖縄の慶良間諸島だったみたいである。 おらが暖かそうな海イメージすると沖縄なのかな〜 |
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